パウロ

[中東−ローマ帝国]

キリスト教の聖人。 イエスの直弟子である12使徒に対し、「異邦人の使徒」と呼ばれる。 始めは熱心なユダヤ教徒で律法尊重派であったためキリスト派を迫害したが、 回心して最も熱心な伝道者となった。 当時のキリスト派のなかで最も教養と弁舌に優れ、 伝道の中心となりキリスト教の形成に最大の貢献をした。 最後はペテロの同様ネロの迫害によって処刑された。
キリスト教は教祖のイエスが若くして死んだため後継者の影響が大きいが、 パウロはその中でも最大の役割を果たした者である。 パレスチナに留まらず各地で布教活動を行ったが (新約聖書や聖人の名前がヘブライ語ではなくギリシア語であることがその証である)、 後世キリスト教が世界宗教となる下地となった。

見出しのページに戻る
歴史小事典+歴史世界地図に戻る