パトリキ

[王政ローマ・共和政ローマ]

王政時代より続くローマの貴族階級。 コルネリウスやユリウスといった一門が有名である。 王政時代より国政を支えていた有力者は 共和政の成立により政権を完全に掌握した。 しかし、以後のローマの歴史はこの特権階級であるパトリキと それ以外のプレブスの権力闘争、 そしてパトリキの特権が削られプレブスが権利を勝ち取る歴史であった。 ポエニ戦争後地中海の覇者となったローマで両者は再び対立した。 新たに新興貴族を加え閥族派とよばれた彼らは特権の維持に努める。 独裁官となったスラも貴族階級の維持に腐心した。 しかし、貴族でありながら平民派に属したユリウス=カエサルが覇権を握り、 その暗殺後騎士階級出身でカエサルの後継者である オクタヴィアヌスが帝政を始めた事で貴族は貴族では無くなった。 以後、元貴族はただのローマの名士となり、 かつてのように特別な存在では無くなった。 しかし、それでもローマの名士ということは大きな意味があり、 ネルヴァ等皇帝になる人もいた。

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