西部開拓時代(せいぶかいたくじだい)

[北米−近代]

アメリカ東海岸で建国したアメリカ合衆国が大陸の西側に領土を拡大し、 開発を推し進めた時代。 アメリカの拡大は主に領土買収によって建国間もない頃から行われてきたが、 特に南北戦争頃から1890年の「フロンティア消滅」まで、 いわゆる「西部劇」の時代を指すことが多い。 南北戦争までに大陸中部まで及び西海岸のカリフォルニアが開拓され、 アメリカ西部の内陸部の入植・開拓が進められていった。 入植と言っても実際には無人の荒野の入植だけでなく 先住民の迫害及び土地の奪取を伴うものであった。 入植は複数ルートの大陸横断鉄道によってペースが上がり、 1890年頃には内陸部の入植が完了し、 未入力領域との境界である「フロンティア」が消滅したと見做された。 なおこれは内陸部まで人口が拡散したことを意味するが、 同時にアメリカ政府に反抗し得る先住民部族が(主に虐殺によって) 消滅したことも意味した。 西部開拓時代以降、 アメリカはハワイ併合や米西戦争によって太平洋など大陸外に支配地域を拡大していった。

見出しのページに戻る
歴史小事典+歴史世界地図に戻る