ノビレス

[共和政ローマ]

ローマの新興貴族階級。 エクイテスが主に属州の徴税請け負いの利鞘で成金になったのに対し、 ノビレスは主に属州の大土地所有者であり、 シチリアや北アフリカ等の大規模な農業で貴族に匹敵する地位を獲得した。 程度の違いからか、同じローマの覇権による成金であるエクイテスが 貴族とはやや距離を置いた存在であるのに対し、 ノビレスは殆ど旧貴族と同一視され、後に閥族派を形成することになる。 政治においては最終的に平民派に属するカエサルと 後継者オクタヴィアヌスの勝利によって、 ノビレスも主流派から外れることになる。 しかし、歴代皇帝はイタリアでの農耕を捨て、 食料はシチリアや北アフリカで生産する政策をとったため、 彼らの財政基盤はローマ崩壊まで失われることは無かった。

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