ネルヴァ

[ローマ帝国]

五賢帝の最初の人物。ローマの名門の出身でドミティアヌス帝の代に執政官にもなった。 ドミティアヌスが暗殺されると事態を収拾するため元老院に推されて帝位に就いた。 しかし彼は高齢で子も無く、さらにローマのエリートの条件でもある軍隊経験も無かったため、 先代とは逆に元老院の支持はあっても軍隊の支持が無かった。 そのためゲルマニア総督で軍隊の支持の高かったトラヤヌスを後継者に指名した。 このことにより、彼自身は在位僅か2年で事跡も乏しいにも関わらず、 五賢帝の仲間入りを果たすことができた。 優れた資質を持ちながらも暴走した先代ドミティアヌスと比べると、 何とも対照的な皇帝である。

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