ジャック=ネッケル

[ヨーロッパ−近世・近代]

フランス革命勃興期の財務長官。 スイス出身でパリで銀行家として成功した。 貴族ではなく第三身分であり、そのため多くの国民に人気があった。 手腕を買われてルイ16世に抜擢されたが、 外国人であったため当時の財務総監にはならず財務長官という肩書となった。 しかし王妃マリー=アントワネットや寵臣に 質素倹約を進言するなどして不興を買い、 保守派貴族に疎まれて罷免された。 その後もフランスの財政再建は進まず、 三部会の開催を条件にネッケルは再登板したが、 やはり保守派貴族の反対によって再び罷免された。 この件が国民の怒りを買い、バスティーユ襲撃が発生した原因となった。 襲撃後にまたまた財務長官に就任したが、 既に手が付けられない状態に陥っていた財政を再建させることは出来ず、 国民の支持を失い辞職した。 その後は故郷のスイスに戻って引退し、ナポレオン時代に死去した。

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