マリウス

[共和政ローマ]

ローマの政治家・将軍。平民派の首魁である。 本名ガイウス=マリウス。貴族の証である家門名は無い。 アルピウムの出身だが、若い頃の経歴には不明な部分が多い。 軍隊の中で実力でのし上がったクチである。 ヌミディアのユグルダ戦役では最高司令官として勝利に貢献した。 尚、後のライバルであるスラはこの時彼の部下であった。 またキンブリ・テウトニ族との戦いにも勝利し、その名声は大いに上がった。 この間に軍制の改革を行い、それまでの徴兵制に替わって志願兵制を導入した。 また、ローマの軍旗として銀鷲旗を採用した。 オーストリア及びロシア帝国の双頭の鷲はマリウスのこの旗に由来する。 後平民派と閥族派の内乱でスラによってアフリカへ追われたが、 スラがミトリダテスとの戦いのためローマから離れると私兵を率いてローマを奪回、 反対派を虐殺して支配体制を固めた。 しかし、そこで彼の寿命は尽き、 スラの帰還によって平民派は再び追われる立場となるのである。

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