ルイ=ボナパルト

[ヨーロッパ−近代]

ナポレオン=ボナパルトの弟。 後にホラント王ローデウェイク1世となった。 下級貴族カルロ=マリア=ブオナパルテの子として生まれ、 革命後は兄ナポレオンに従ってイタリア遠征やエジプト遠征に参戦した。 後にジョゼフィーヌの連れ子で兄の養子となったオルタンスと結婚したが、 内向的なルイと社交的なオルタンスの相性は悪く、夫婦仲は冷え切っていたという。 それでも3人の男子が生まれ、上の2人は短命であったが、 長命であった三男が後に皇帝ナポレオン3世となった。 兄が皇帝となると衛星国であったオランダに派遣され、 再編されて生まれたホラント王国の国王に任じられた。 ルイはオランダの王として内政に努めたが、 そのため徴兵制や大陸封鎖令をめぐって兄の命令に反対し対立することとなった。 その結果ルイは退位させられて亡命を余儀なくされ、 ホラント王国はルイの次男の傀儡を経て解体させられフランスに組み込まれた。 また同年不仲であったオルタンスとは離婚した。 その後は晩年ジョゼフの死後に名目上のボナパルト家当主となるものの、 歴史の表舞台に立つことはなかった。 しかし兄ジョゼフに男子がいないことやナポレオンの嫡子が早世したこともあり、 ルイの息子がボナパルト家の中心として活動を続け、 後の第二帝政に繋がることになった。

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