ルイ8世

[ヨーロッパ−中世]

中世フランスのカペー朝の王。 名君フィリップ2世の長男であるが、 勇猛さは父に劣らないと言われ、獅子王と称せられる。 母イザベルは西フランクのカロリング朝の末裔で、 よりフランス王の権威が増すことが期待された。 ブービーヌの戦いで対イングランドの勝利に貢献し、 その後イングランドに侵攻して一時は首都ロンドンすら占領した。 しかし、この後イングランド王ヘンリーが諸侯と和解したため、 占領を維持できずに撤退した。 即位の前後から南フランスのカタリ派に対抗してアルビジョア十字軍を興し、 王の領土を広げた。 しかし、パリへの凱旋直後に病没した。 父の尊厳王フィリップと息子の聖王ルイに挟まれて地味な存在ではあるが、 そのあだ名の通り特に軍事面ではなかなか有能な王である。 少し前の神聖ローマ皇帝ハインリヒ6世と同様、 早世と親と息子のため知名度で損をしている様である。

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