カール=マルテル

[ヨーロッパ−中世]

カロリング朝の基盤を確立した人物。 アウストラシア宮宰はメロヴィング朝の中で強い権力を持っていたが 彼が跡を継ぐと、近隣の諸部族を制圧して勢威を高めた。 またイベリア半島のイスラム教徒がピレネー山脈を越えて フランク領内に侵入したため、 現在のフランス中部のトゥール・ポワティエの間でこれを撃破し、 その地位を不動のものとした。 マルテル (槌) の名はこの時の勇猛な戦いぶりから呼ばれるようになったと言う。 また、この戦勝によってイスラムの進撃は西はイベリア半島で止まった。 こうして準備万端整った後、息子小ピピンの代にメロヴィング朝を廃し、 新しくカロリング朝を創設することになる。

見出しのページに戻る
歴史小事典+歴史世界地図に戻る