霍去病(かくきょへい)

[中国−漢]

漢の武帝の代の驃騎将軍。当時のスターであった。 母は衛小児、衛皇后や衛青の甥にあたる。 皇帝の親戚として贅沢な暮らしの中で育つ。 大将軍衛青の甥として匈奴戦に参加し、軍事の才能を開花させる。 若いためか叔父以上に武帝に愛され、匈奴との戦いにも次々と勝利、 驃騎将軍となり叔父と同列になる。 将来を嘱望されるが、弱冠24歳で病死、武帝を悲しませる。 彼は戦術や武力に優れていたが、坊ちゃん育ちで傲慢であり、 部下の苦労を顧みなかった。 ここが苦労人の衛青と大きく異なるところである。 もし霍去病が若死にしなかったとしても、 その地位はともかく人物として衛青を超えることは出来なかったであろう。 叔父がいなければ同僚と衝突し、 或いは権力闘争になったのではあるまいか。 彼の生きていた時から李広の一族との対立など、その兆候が現れている。

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