第3次イタリア独立戦争(だいさんじイタリアどくりつせんそう)

[ヨーロッパ−近代]

イタリア王国が第2次独立戦争で未回収であったヴェネツィアを中心としたヴェネト地方を獲得するためにオーストリアと戦った戦争。 サルデーニャがイタリアの大部分を手中にしてイタリア王国が成立したが、 イタリア統一達成のためにはローマ教皇領とヴェネト地方が不可欠であった。 普墺戦争が勃発するとイタリア王国はこれを好機としてプロイセンと同盟した。 オーストリアは中立を維持すればヴェネト地方を割譲すると打診したが、 イタリアはプロイセン側に付いて宣戦布告することを選んだ。 イタリア軍はヴェネト地方へ侵攻し、 ガリバルディ率いる義勇兵が勝利したものの 陸海軍の主力はオーストリア軍に敗れた。 しかしプロイセン軍が勝利を重ねたため戦勝国となり、 住民投票を経てヴェネト地方割譲の目的は達成された。 ただし自力で勝ち取ったわけではないということもあり、 南チロル・イストリアなどの一部地域が 「未回収のイタリア」としてオーストリア領に残された。 なおこれらの地域の獲得は第1次世界大戦後まで待たなければならなかった。

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