ユグノー

[ヨーロッパ−近世〜]

フランスにおけるプロテスタント改革派 (カルヴァン派) の呼び名。 ドイツ語の「盟友」とジュネーヴの党首ユーグを 掛け合わせて出来た呼び名と言われる。 フランスでは当初はルター派などもいたが、 やがてプロテスタントは大部分が改革派になっていった。 彼らは貴族・農民・商工業者の幅広い階層に広がり、 およそ当時のフランスの人口の1割はユグノーであったと言われる。 特に商工業者の割合が多く、毛織物や製紙はユグノーによって支えられていた。 16世紀後半フランソワ1世の死後はフランス国内の宗教対立が高まり ユグノー戦争と呼ばれる内乱を呼び起こしたが、 ユグノー派であったブルボン家のアンリ4世によってナントの勅令が出され、 信仰の自由が認められて収束した。 後にルイ14世がこのナントの勅令を破棄したため、 ユグノーの多くが国外に逃れ、フランスの商工業を衰退させることとなった。

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