ゴールドラッシュ

[北米−近代]

アメリカ西岸のカリフォルニアで金が発見されたことから始まった大規模な人口移動。 他地域のものと区別してカリフォルニア=ゴールドラッシュと呼ばれることもあるが、 社会的影響が圧倒的に大きいため 単にゴールドラッシュと言えばカリフォルニアのゴールドラッシュを指す。 米墨戦争終結直前のカリフォルニアで砂金が発見され、 戦争終結によってアメリカ領となりニュースがデマではないと知れ渡ると、 一攫千金を狙って多くの人々がカリフォルニアに殺到した。 彼らフォーティーナイナーズ(移住が本格化したのが1849年だったことによる)と呼ばれることになる移民は アメリカ東部から陸路、 或いはパナマや南米回りの海路を使って数か月の長旅の末カリフォルニアに辿り着いた。 これによってカリフォルニアの人口は激増し、 特に北部のサンフランシスコは瞬く間に人口が数十倍に増加し寒村から大都市へと変貌した。 埋蔵量減少と金価格変動のためごく初期を除いた多くの金坑夫は儲けを出すことは出来なかったが、 彼らを相手に商売を始めた商人の中には財を成す者もいた。 ゴールドラッシュによってカリフォルニアの開拓は一気に進み、 鉄道などの交通網が整備されて西部開拓を推し進めることになった。 一方急速な開拓は環境破壊や先住民迫害・虐殺といった負の影響ももたらした。

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