[北米−近世]
アメリカ合衆国の軍人・政治家で初代大統領。
ヴァージニア植民地で地主の子として生まれたが、
父が早世したため兄に育てられた。
最初は測量士となったが、
兄の死後に土地と共に民兵隊長の地位も相続した。
フレンチ=インディアン戦争にイギリスの植民地軍に大佐として参加し、
オハイオのフランス軍野営地を襲撃して壊滅させたが、
フランスの反撃によって降伏に追い込まれた。
降伏後も別の部隊で参戦したが、
戦後は退役し地元の名士として植民地議会の議員になった。
アメリカ独立戦争が始まると軍隊経験がある名士として総司令官に任命され、
植民地軍を指揮した。
植民地軍はイギリス正規軍と比べて練度が低く、
当初は物量の不足にも悩まされたが、
フランスなど諸外国の援助を受けて持ち直し、
激戦の末イギリス大陸派遣軍を降伏させた。
戦後司令官を辞任して文民政治家に戻り、
憲法制定会議議長を経て大統領に就任した。
その後はイギリスとの関係改善に努めたが、
それがフランスとの関係悪化を招くことになった。
2期8年務めた後大統領を辞任し、
地主として短い余生を過ごした後肺炎で死去した。
ワシントンは政治家・軍人として高く評価され、
建国200年の際に陸軍大元帥の称号を贈られた。
ちなみに現役時代は三ツ星将軍=中将であった。
その反面アメリカ先住民に対しては終始敵対的で、
後世に絶滅政策を批判されることもある。
文民の大統領として後世に名を残したが、
創成期には軍司令官だったこともあり、
本質は軍人だったのではないかと思える。