ベンジャミン=フランクリン

[北米−近世]

アメリカの政治家・学者。 アメリカ合衆国建国の父としての業績と、 雷が電気であることを明らかにした実験で知られる。 蝋燭製造業の15番目の子として生まれ、 10歳で学校教育を終えた。 兄の手伝いで印刷工となり、 兄と喧嘩別れした後もフィラデルフィアやロンドンで働いた。 北米植民地へ戻った後出版社の買収や公共図書館の設立を行い、 またフリーメイソンに入会して名士としての地位を得た。 さらに郵便局長を務めたりアメリカ学術協会の設立などを行い、 やがて印刷業から手を引き公職に専念するようになった。 公職の合間に科学実験や発明を行い、 特にライデン瓶に繋げた凧によって雷が電気であることを証明し有名になった。 この実験によりロンドン王立協会の会員となったが、 同じ実験で死者が出ており、 フランクリンや実際に作業を行った息子の運が良かっただけのようである。 アメリカ独立戦争が始まると当初は郵政長官であったが、 独立宣言起草委員として独立宣言の起草に携わり、 さらにパリの社交界で人気を得て外交官として活動するようになった。 独立戦争でのフランスの参戦や諸国の中立化には フランクリンの功績が大きかったと言われる。 フランス革命の最中のパリで死去し、国葬が営まれた。
フランクリンは上流階級の出身ではなく、 高等教育も受けなかったが、 独学によって多才な学者・政治家となった。 大統領にはならなかったものの、 アメリカンドリームを体現したような経歴もあって、 建国の父の中でも人気のある存在となっている。

見出しのページに戻る
歴史小事典+歴史世界地図に戻る