フランソワ1世

[ヨーロッパ−近世]

近世のフランス王。フランス最初のルネサンス君主とも呼ばれる。 先代ルイ12世と同様最初は王子ではなくアングレーム伯であったが、 これまた先代同様サリカ法典により息子がいない王の後継者となった。 フランソワも先々代、先代に続きイタリアに介入し、 ミラノのスフォルツァ家を追放した。 神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世が死去した際フランソワも皇帝候補となったが、 スペイン王カルロス1世に破れ、カルロスがカール5世として皇帝となった。 以後カールをライヴァルとして覇権を争うが、 ルター派やオスマン帝国と結んで戦うもののほとんどフランソワは劣勢で、 パヴィアで捕虜になったりカンブレーの和約でイタリアを放棄させられたりしている。 最終的にはクレピーの和約でイタリアを完全に放棄した。 再びフランスがイタリア進出を図るのは彼の死後のことである。
対外的には失敗が多かったフランソワだが、 あだ名の通りレオナルド=ダ=ヴィンチを始めとする芸術家を保護し、 フランスにルネサンス文化を花開かせた。 また新大陸に進出し、ジャック・カルティエのスポンサーとなって 現在のケベックの基礎を築いている。

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