ヴァレンヌ逃亡事件(ヴァレンヌとうぼうじけん)

[ヨーロッパ−近代]

フランス革命期に発生した国王一家の亡命未遂事件。 フランス王ルイ16世はラファイエットの失脚、ミラボーの急死などから 革命の進展に不安を覚え反革命に加担するようになり、 さらに王妃マリー=アントワネット主導でオーストリアへの亡命を企てた。 しかし、計画の実行はマリーの愛人でフランス王臣下ですらないフェルセンで、 王党派との連携はほとんど取れなかった。 また王妃のわがままとしか言いようがない贅沢や計画変更により、 実施は遅れに遅れた。 結局逃亡を実行したものの途中で発覚し、 逃避行とは思えないようなのんびりペースであったことも災いし、 フランス東部のヴァレンヌにて発見され連れ戻された。 この事件により国王の権威は失墜し、 テュイルリー宮殿に幽閉状態となった。 また革命が急進化し、後の国王の処刑・諸外国の反発を招く原因となった。

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