[ヨーロッパ−中世]
中世ヨーロッパで最も (と言うより唯一) 一般に知られている数学者。
本名はレオナルド=ダ=ピサ (ピサ出身のレオナルド) でフィボナッチは
「ボナッチの息子」という意味のあだ名。
「算盤の書」を記した。
その本名の通りイタリア中部のピサで商人の息子として生まれ、
若い頃父について北アフリカに渡った。
そこで先進的なアラビア数字を知り、
さらに学ぶためイスラム世界で遊学し当地の数学を身につけた。
その成果を「算盤の書」にまとめ、ヨーロッパで出版した。
ここでアラビア数字をヨーロッパに紹介し、
後のヨーロッパでの数学の発展の出発点となった。
また学問好きな神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世に気に入られ、
度々宮廷に招かれていた。
彼は長命で80歳くらいまで生きた。
「算盤の書」はアラビア数字とそれを用いた計算方法を
「インドの方法」として (アラビア数字は元々インド生まれである)
ヨーロッパに紹介した重要な書であるが、
後世ではウサギの出生率の例で示されたフィボナッチ数列で有名である。