[ヨーロッパ−近世]
スイスの数学者。
人類史上最も多くの論文を執筆した数学者と言われる。
バーゼルの牧師の子として生まれ、
ヨハン=ベルヌーイに才能を見出されて数学の道を選んだ。
ロシアのサンクトペテルブルクの学士院に赴任し、バーゼル問題の解決で有名になった。
(平方数の逆数の無限和がπ2/6となることを証明した。)
ロシアの政情不安と視力の低下によって研究生活が不安定となり、
ベルリン=アカデミー会員となったことを切っ掛けにドイツに移住した。
当初はフリードリヒ大王に称賛されたが、
同時期にオイラーより人当たりが良いラグランジュがいたこともあり、
気難しいオイラーは大王と疎遠となっていった。
やがてロシアに再び転居し、
失明するものの死去するまで口述筆記で論文を発表し続けた。
オイラーは「呼吸するように計算した」と言われるほど数学の各分野で研究を続けた。
その業績は解析学(オイラーの公式、あるいはその特殊な場合のオイラーの等式が有名)、
数論(整数論、バーゼル問題が有名)、
物理学(剛体の回転を表すオイラーの運動方程式など)など多方面に渡り、
近代的関数の概念の導入などオイラーによって開拓された数学分野も多い。
しかもその業績の多くは失明後に成されている。
・・・世の中化け物というものは居るものである。