コンキスタドール

[ヨーロッパ・世界−近世]

大航海時代のスペインのアメリカ大陸の征服者兼探検家。 コロンブスによる新大陸発見以降、 多くの者が金銀財宝を求めて新天地に渡り、 現地の国家を侵略・略奪し結果としてその文明を破壊し尽した。 特にアステカを征服したコルテス、インカを征服したピサロが有名。 初期にはスペイン王にパトロンになってもらい収益の一部を国に納めていたが、 後に王から形式的な許可をもらい自らの資産を元手に征服する形に変わった。 さらに後には彼らが世襲領主となることを危惧した王が直接統治に乗り出し、 コンキスタドール達と対立するようになった。 彼らは征服地を略奪対象としか見ず、 原住民を奴隷として事業を行うものの同業者と対立するばかりで 多くの者は統治・経営能力が乏しかったため やがて没落していった。 当時は現地の文化に対する理解が乏しくその暴虐も肯定されていたが、 今日では中南米諸国を中心に悪逆非道の代名詞として扱われ、 人身御供などの野蛮な風習を止めさせたなどの肯定的意見はごく少数である。

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