カロリング朝(カロリングちょう)

[ヨーロッパ−中世]

フランク族の後期の統一王朝。 メロヴィング朝の宮宰としてその実権を握り、 小ピピンの代に譲位させて王位に就いた。 その子である2代目のカールの代に最盛期を迎え、 名目上とは言え西ローマの皇位を手に入れて カール大帝 (シャルルマーニュ) と呼ばれた。 カロリング朝の名も大帝に由来する。 しかし大帝の死後は (それ以前の躍進ぶりからは信じられない程に) 振るわず、 孫の代に早くも3分割され、 現代のドイツ・フランス・イタリアの元となった。 とりわけ早々と断絶した長子ロタールの中部王国は、 有力な後継者が現れず、中世のイタリア分裂の原因となった。 他の2家も断絶し、神聖ローマ帝国とカペー朝に支配者の座を譲ることとなった。 結局、その名の通り大帝あってのカロリング朝であった、と言える。

見出しのページに戻る
歴史小事典+歴史世界地図に戻る