[ヨーロッパ−近世]
スイスで活動した神学者で、プロテスタント改革派教会の事実上の創始者。
フランス北部で生まれ、パリ大学で法律や神学を学んだが、
プロテスタントに傾倒したことから弾圧を受け、
スイスのバーゼルに亡命した。
この地で「キリスト教要綱」を著述、世に知られるようになった。
その後旅行中に滞在したジュネーヴで牧師に要請され、
そこで宗教改革に協力した。
一時教会勢力の伸張を恐れた市当局によって追放されたが、
その後市民に請われて戻り、以後生涯そこで厳格な神権政治を行った。
カルヴァンの政治は非常に厳格で、
だ夏からの逃亡中に立ち寄った神学者のミシェル=セルヴェを
異端と断じて火刑に処したりもしている。
またカルヴァンの流れを汲む改革派は蓄財を肯定したため商工業者に受けいれられ、
スイス・オランダを始め西ヨーロッパを中心に広まっていった。