カリグラ

[ローマ帝国]

ローマ帝国の第3代皇帝。 本名ガイウス=ユリウス=カエサル。よりによって「あの」カエサルと同じ名前である。 カリグラとは「軍靴坊や」といった意味。 幼い頃は軍隊のマスコット的存在であった。 ローマ皇帝であだ名で呼ばれる皇帝にロクな奴はいないが、 彼もその例に洩れず悪名が高い。 父ゲルマニクスが皆に惜しまれながら早世したことと先代ティベリウスの不評のため 即位当初は皆に期待されていたが、 やがて凶悪な本性を暴露し始めた。 妹アグリッピナ(ネロの母)と通じ、自ら神の真似事をし、 馬を元老院議員にし、次の皇帝となるクラウディウスを散々馬鹿にし、 一方皇帝としてまともな仕事はせず、国政を大いに混乱させた。 最後は見かねた近衛兵によって暗殺された。 ローマの暴君としてはネロが有名だが、カリグラの破綻振りはネロ以上かもしれない (もっとも、エラガバルスには負けると思うが) 。

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