ブルートゥス
[共和政ローマ]
- マルクス=ブルートゥス。共和政ローマの政治家で、ユリウス=カエサル暗殺の中心人物。
共和政末期、小カトーの下で閥族派に加わってカエサルと戦ったが、
カエサルに敗れた後許されてガリア=キサルピナ総督、プラエトル等の要職を歴任した。
しかし、専制的に振舞うカエサルを許すことができす、
元老院の同志と共にカエサルを暗殺した。
しかし、暗殺後彼らの予想に反してカエサルとその後継者達の方がローマ市民に受け入れられ、
イタリアから逃亡するはめになった。
ギリシアで軍勢を集めたが、
カエサルの後継者であるアントニウス・オクタヴィアヌスの軍勢に破れ、
自害した。
- デキムス=ブルートゥス。彼もカエサルの暗殺メンバーの1人。
カエサルに従ってガリアで戦い、ポンペイウスとの内乱時にも従っていた。
ガリア=トランサルピナ総督にまでなり、カエサルには足を向けて眠れないはずであったが、
反カエサル派に同調してカエサル暗殺に加わった。
しかし、情勢が悪化すると、部下に見捨てられてアントニウスに処刑された。
尚、「ブルートゥスよ、お前もか!」はシェークスピアの創作であり、
原典では「若僧よ、お前もか!」。
一般には「息子よ」とされているが、
原文の「テクノン」には息子の意味合いは薄いらしい。
無論若僧呼ばわりされるのはマルクスの方である。
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