[ビザンティン帝国]
ビザンティン帝国のユスティニアヌス大帝配下の名将。
対ペルシア戦、ニカの乱鎮圧、アフリカの対ヴァンダル族戦、
イタリアの対ゴート族戦など、多くの主要な戦いで司令官を務め、
卓越した手腕を発揮した。
この時期のビザンティン帝国の躍進は、彼の力に拠る所が大きい。
一方、ユスティニアヌス大帝の嫉妬と警戒の対象となり、
解任されたり陰謀の疑いを持たれたことも多かった。
しかし、ペルシアやスラブ族などの間近な脅威が迫ると、
その手腕を買われて抜擢されたため、
その生涯の間に抜擢と解任を何度も繰り返すこととなった。
後世不遇の英雄と見られ、判官贔屓を誘った部分も多いが、
実際に世界的に見てもこの時代最高クラスの名将であるのは疑いない。
一方、ニカの乱を虐殺によって鎮圧したり、
イタリア攻略でローマを完全に破壊したりと、やむを得ないとは言え、
彼自身非道なことも行っている。
秦の白起のように、
剣を賜らなかっただけでも僥倖であったと思わなければならないのかもしれない。