アウレリアヌス

[ローマ帝国]

ローマ軍人皇帝。彼もまたこの時代の例に漏れず、 イリリクム出身で軍隊に擁立された皇帝である。 また、当時兵士に信仰されていた太陽神ミトラの崇拝を国家レベルで行った。 軍事的手腕に優れ、30僭帝の最強の女帝ゼノビアの支配するパルミアを滅ぼし、 ガリアの他の敵も滅ぼした。 一方で衰退期の帝国の防衛を固めるため、ローマに城壁を築き、 ドナウ川防衛線を再編成してトラヤヌスが勝ち取ったダキアを放棄した。 その統治は厳格であったという。 最後は遠征の途中で暗殺された。 彼の軍事手腕をもってしても帝国の衰退は止められなかった。

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