アルブケルケ

[ヨーロッパ−近世]

ポルトガルの軍人であり、海上帝国成立の立役者。 フルネームはアフォンソ=デ=アルブケルケ、貴族の出身である。 最初にインドに赴いた際の軍事的功績が認められて 初代インド総督アルメイダの後任として再びインドに向かい、 その途中拠点としてソコトラ島を占領、またホルムズ島も一時占拠した。 ところが敵に息子を殺され復讐に燃えていた前任者アルメイダは交代を拒否、 アルブケルケを投獄してしまった。 その後マムルーク朝海軍を壊滅させて怒りがやや収まったアルメイダは アルブケルケを釈放し、総督の地位を譲った。 カリカットの攻撃は失敗したものの、 ゴアを2度の攻撃の末に占拠した。 また翌年にはマレー半島のマラッカも占領。 その後もポルトガルの覇権確立のため邁進したが、 ゴア付近で病死した。 後任の総督に政敵のソアレスが任命されたことを知り、 絶望したためと言われる。
アルブケルケは活躍期間は短いものの、 ポルトガル海上帝国成立の最大の功労者であり、 彼が占領したゴア・マラッカは後々まで海上交易の拠点として繁栄することになる。 軍事手腕のみならず、先見の明もある名将であったと言えよう。

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