阿倍中麻呂(あべのなかまろ)

[日本−奈良時代・中国−唐]

唐の日本人政治家。唐での名は朝衡(ちょうこう)。 日本人貴族として生まれ、遣唐使の一員として唐に渡る。 唐の玄宗に見出されて重用され、また当時一流の文化人との親交も深める。 一度帰国する機会があったが嵐で船が遭難、 安南(今のベトナム)に漂着する。 そこで現地人の支持を得て、 唐の朝廷に復帰の後最終的には安南節度使(ベトナム総督)に任じられる。
重用されて帰国できない所はマルコ=ポーロに似ているが、 帰国後牢に入れられたマルコ=ポーロと、 最後まで要職にいたが帰国できなかった中麻呂と、 どちらが幸せだったのだろうか。

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