五賢帝(5けんてい)

[ローマ帝国]

ローマ帝国の全盛期に君臨した皇帝。 ネルヴァ・トラヤヌス・ハドリアヌス・アントニヌス=ピウス ・マルクス=アウレリウス=アントニヌスの5人を指す。 最後のマルクス帝以外息子がいなかったので、優秀な婿を後継者とした。 一口に五賢帝と言っても、本当の意味での最盛期はトラヤヌスからピウスまでで、 ネルヴァはトラヤヌスを選ぶことだけが仕事であり、 マルクスは全盛期を過ぎて綻びが現れ始めた時期であった。 全盛期もトラヤヌス晩年のパルティア遠征は結局失敗し、 次のハドリアヌスは危うく暴君にされかけ、万事順調では無かった。 それでもこの時代は「黄金の世紀」と呼ばれる繁栄した時代であったが、 マルクスの時代から外敵の侵入が活発になり、 その息子コンモドゥスが愚か者であったため、ローマの最盛期は終わりを告げた。

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