第2次百年戦争(だいにじひゃくねんせんそう)

[ヨーロッパ−近世・近代]

17世紀末から19世紀初頭にかけてイギリス(イングランド) とフランスの間で争われた一連の戦いの総称。 最初の切っ掛けとなった大同盟戦争はイングランド側の名誉革命、 それに続くウィリアム王派と フランスに支持された反革命のジャコバイトの間の内戦から始まったが、 徐々に北米などの植民地の覇権をかけた戦いへと重心が移っていった。 初期のスペイン継承戦争までと最後のフランス革命・ナポレオン戦争は ヨーロッパ中心であったが、 元々プロイセンとオーストリアの戦いに便乗した形のオーストリア継承戦争・7年戦争では ヨーロッパそっちのけで植民地戦争を繰り広げた。
一連の戦争は以下の通り。

番号 ヨーロッパ 北米植民地 インド植民地
1 大同盟戦争 ウィリアム王戦争 -
2 スペイン継承戦争 アン女王戦争 -
3 オーストリア継承戦争 ジョージ王戦争 カーナティック戦争
プラッシーの戦い
4 7年戦争 フレンチ=インディアン戦争
5 - アメリカ独立戦争 -
6 フランス革命戦争
ナポレオン戦争
- -

一連の戦いの内、1・3は妥協のため大きな戦果は無かったが、 5はアメリカ独立という形でイギリスの敗北であった。 しかし2・4・6の結果イギリスが勝利して広大な植民地を獲得し、 さらに別個に開拓(侵略)したオセアニアも含めて「日の沈まない帝国」を完成させた。 この海外領土と産業革命が続く19世紀のイギリス躍進の原動力となった。 一方のフランスは植民地を失ったことでイギリスに後れを取ることになったが、 イギリスに次ぐ植民地帝国としてアフリカで新たな植民地獲得に邁進することになった。

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