西脇順三郎 神奈川 詩碑アルバム
神奈川県横須賀市の郊外、三浦半島に観音崎という小さな岬がある。
ここは日本で初めて洋式燈台が設置された所で、映画「喜びも悲しみも幾年月」のラストシーンで主人公夫妻がこの燈台から旅立つ子供を見送ったシーンは感動的であった。
西脇順三郎は子息の学校の遠足に同行しこの詩を書いた。
燈台への道すがら、東京湾の眺めるに絶好の場所にこの詩碑が建っている。
川崎市宮前区の多摩川の段丘に「影向寺」という古刹がある。
詩句の如く、長い坂道を登った所で桜の大木が境内を彩る。

詩碑は芭蕉の句碑と並んで六角堂の脇に堂々と建っている。
詩人が秋の多摩川散歩を試みた時のスケッチであるが、前後半の対比が面白い詩である。
「陸の王者慶応」は東京三田と川崎市日吉にキャンパスを構えていたが、手狭になり、藤沢市に「湘南キャンパス」を新設した。
名誉教授の西脇順三郎の詩碑は広大なキャンパスの中心に調整池を前にして座っている。50cm四方のガラス板に長編詩「旅人かへらず」の第一篇の詩の前半4行が刻まれている。アイデアは良かったが碑面は光を反射して読みづらい。ここに学ぶ学生2名の寄贈の碑である。