また冬がやってきた。
陽が昇る時刻が遅くなり、猫広場に向かう時間はまだあたりは真っ暗。空と散歩から戻るころ、ようやく建物の蔭から朝日が差し始める。
あまりに北風が強い日は公園まで行かずにすぐ近くの倉庫の蔭で空と過ごす。
そんな朝は、空は私の膝の上で朝寝するのが日課になっていた。
お母さんからゴハンをもらうのを見届けて帰ろうとする私に途中までついてくる空。
あまり先までついてくると他の野良猫のテリトリーに入ってしまう。
「今日はここでバイバイだよ」
そう言って空をなだめて帰らすことも何度かあった。
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