開墾地の柿 

 十年一昔というならば、この写真を撮ったのはもう一昔半以上前になります。
 ご存知笹間渡の開墾地。
 この当時は、開墾地の一番上段まで登ると柿の木がありました。
 まだ川根温泉コテージもなく、抜里の駅から抜里築堤そして第一橋梁を渡って笹間渡駅を通過し、笹間川橋梁に向かって大きく右にカーブして山かげに姿を消すまでず〜っと汽車の姿を追うことができた場所でした。ビデオには最高で、当時まだ中判カメラ未装備だった私はスチールの傍ら、ロングパンで延々と追ったものです。その映像は今でもお気に入りですが…。
 それにしても、わずか15年前のカラーネガ、ボロボロですな…。(-_-;)

抜里〜笹間渡 1992年11月

 しかし15年余という歳月が流れ、もうこの位置からでもすっきりと第一橋梁の姿を拝むことは難しくなってしまったようです。
 かつては第一橋梁を大俯瞰で撮るにはここに優るところはない、と言われていたのですが、今この場所はむしろ抜里築堤を真横から撮るための撮影地となってしまいました。そう、木が伸びてもうほとんど橋梁は見えないんですよね。
 樹木の生長は早いもの。ここに限らず、過去帖入りしてしまった俯瞰ポイントは大井川沿線でも枚挙に暇がありません。
 今撮ることのできる俯瞰ポイント、「いつでも行けるから」などと言わず、撮れるときにしっかり撮っておいたほうがいいのかもしれませんね。
 
 
(↑1992年11月 大井川鐵道 抜里〜笹間渡)