クイの残る写真…
山口線。9521レの撮影地でもっとも人が集まるところは…?
と言えば、「長門峡」と「徳佐」ということになりましょう。
宮野〜仁保、あるいは仁保〜篠目といった区間は、峠越え区間として人気がありますが、意外にポイントが散在していることもあって、適度に人が散らばるようです。
特に長門峡は、駅からポイントまでが至近、かつ左右どちらからでもアングルを組みやすいということもあって、昔からいつ行っても人で賑わう場所でした。
長門峡といえば、秋になると紅葉した山をバックにC571の水鏡を…ということで、11月の中旬から下旬にかけては、阿武川上流の岸から狙う人が増えてきます。
私も何度か、C57の水に映る姿をフィルムに収めようと足を運びました。
今からもう19年も前。
最終運転日とあって、もう紅葉は終わりかけていましたが…。
水鏡はなんとかマトモに映ってくれたものの、車体と煙の高さを読み誤ってせっかく水に映った煙が切れ気味。しかも、何の標柱か、クイのようなものが林立、なんとも橋梁下に珍妙なオブジェとして並んでおるではありませんか。おまけに、この頃はまだ阿武川橋梁、ちょうど列車の姿に重なるようにケーブルが渡されている時代。写真にしてみると、思いのほか目立ったりして…。
「これじゃあなぁ〜。」
もう一度、あの「クイ」がなくなったら撮りに行こう、と思ったのですが…。
あれから19年が経ち、クイは消え、ケーブルも目立たない位置に移されたのですが、何度も足を運んでいるにもかかわらず、なぜか行ったときには水が少なかったり、風が出てたり…この時のようなきれいな水鏡にはお目にかかれていません。
ちなみにこの写真撮ったときの私はまだ20代でした。
もうすぐ50に手が届くというのに、いまだリベンジ果たせない私って…???
(↑1988年11月 山口線 長門峡〜渡川)