受験の夏
生まれ育った東京下町から春日部に「都落ち」した高校3年の夏…。
前の年の冬に国鉄蒸機が終焉を告げ、おまけに大学受験という非常にブルーな夏。(^^;
この同じ夏に大井川鐵道にC11227が復活したんですが、「もう汽車はいいだろ〜!勉強せい!」の親の一喝で遠出は封印。そうは言ってももともとナマケ癖のある私のこと、マジメに勉強なんかするワケはなく、「友達の家で一緒に勉強する」とか「模擬試験受けに行く」とかそれこそ「USO800」こいて(当時の感度表示は「ASA」でしたが (^^; )、遊びに出てました。
しかし、夏休みも後半になると、かつてあれだけ一緒に悪さした友人達もなぜかマジメな「勉学一筋」になってしまって出かけるアテもなくなってしまい…。しまいに「USO800」がバレて、親父に怒鳴られ、ブン殴られ…。(^^;
それからしばらくして、カメラを持って出かけたのは家からほど近い野田線の古利根川橋梁。今はここは道路に併行して人道橋がありますが、当時はこの近辺に人の渡れる橋がなく、ここに来るにははるか上流の橋を渡ってぐる〜っと回って来なければならない場所でした。当時は珍しくも何ともなかった野田線の貨物列車。
これが、この年の春に発売されて「連写一眼!」のテレビコマーシャルで一世を風靡したCanonAE-1の初仕事だったのです。
「受験勉強に専念する」という約束で買ってもらったカメラでした。
さすがに秋からは人並みに勉強はしましたが…。(^^;
ちなみに、このフィルム、今は懐かしい「フジカラーF-U」です。残念なことにネガ中央に思い切りキズが入ってしまっていますが…。
(1976年8月 東武野田線 春日部〜藤の牛島)