セマウル号 

 たまには非煙モノを1枚…。(^^;
 これは、仕事で韓国に出張した時に撮ったものです。(^^ゞ
 もちろんスーツ姿での出張ですからカメラバックなど下げていくはずがなく、カメラ1台だけをアタッシュに忍ばせて…。
 ソウルと釜山で仕事があったのですが、当初、ソウルから釜山へは飛行機で移動することになっていましたが、上司にネジこんで鉄道での移動にしてもらいました。たまたま、釜山での打ち合わせはソウルの翌日の夕刻ということになっていて、かつ上司も私の「趣味」を知っていましたから苦笑いしながら許可してくれましたが、一言「カメラは絶対持ってったらあかんで!」(私の上司、関西人でした)とクギを刺されていたのですが…。(^^;
 まあ、今となっては時効ですよね。
 第一、私もうその会社にいるワケじゃなし。(^^ゞ
 韓国国鉄超特急「セマウル」。
 昨年(2004年)、韓国版新幹線ともいうべきKTXが開業するまでは文字通り韓国第一の超特急列車でした。
 一口に「セマウル号」と言っても、当時は(今はどうなってるか知らないですが)日本の新幹線のようにほぼ同一形式の列車が走っているわけではなく、DL・EL牽引による客車編成とPP-DHC(Push-Pull Diesel Hydrodynamic Car)と呼ばれる両端の車両を動力車としてプッシュプル方式で運転する気動車編成との二種類がありました。
 もちろん、私は客車編成のほうに乗りたかったんですが、あいにく私が乗車できる時間帯に入っていたのはPP-DHCのほうで…。(^^;
 もっとも主要幹線の京釜線「セマウル」はほとんどがこのPP-DHCでしたが、聞いた話では重連牽引の客車列車もあったということだったんですが。

セマウル号 ソウルにて

 この時は、ソウルオリンピックが行われた翌々年。
 韓国が高度成長のテイクオフを切ろうかという時期でしたが、一方でそれをねたんだ北朝鮮のイヤガラセか?新たに「南進トンネル」が発見されたりと、ちょっと38度線がピリピリしていた時期でもあり、以前ほどではないにしろ、地下鉄をはじめとする交通機関などは監視が厳しく、駅などでは警官の姿を多く見かけました。したがって、不用意にカメラを向けて「隠し撮り」のような姿勢を見せたら「スパイ容疑」でタイホ!の可能性もあったワケで。これが私服なら「観光客です〜〜」とも言えるんですが、背広着て、幅広のアタッシュケースからカメラ出して写真撮ってるんだから、今考えてみればアヤシイよなぁ〜〜。(^^;
 ヘタすりゃ現地で身柄拘束、それが会社に伝わって社規違反で懲戒、になってたかも。
 この写真のセマウルPP-DHC、88年型と言われる、どちらかというと初期型で、現在ではかなり減少していると聞きます。
 ちなみに、釜山からの帰路は「関釜フェリーとブルトレで帰りたいんですけど…」と上司に言ったら、さすがに「ダメ!」と言われて、泣く泣くヒコーキで帰りましたとさ。(^^;
 この1ヵ月後、今度は仲間と遊びで韓国に行ったんですが、その時に乗った「セマウル」も同じPP-DHCでした…。(-_-;)
 
(1990年12月 韓国国鉄 ソウル駅)