ねこたび日記



久方の 風薫る島 行きゆきて
心のどかに 猫と遊ばむ

2022.5.18~25 瀬戸内

~遠方の猫たちに会いに出かけた旅の記録を日記風に綴ります~

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前編「真鍋島」「佐柳島」

2022年5月17日(火)曇り 「サンライズ瀬戸」 
三年ぶりのねこ旅です♪
長かったですね、この三年間。まさに雌伏三年…。(お~げさな)
実はもともとはこの前の週、つまり5/8からの8日間を予定していたのですが、GW明けの天気予報が傘マークだらけ。
「こりゃダメだ」とばかりに予定変更。幸い宿泊も母親のショートステイも無事変更出来てなんとか出かけられることに。予報では当分好天が続くそうな。
出発は久々の寝台列車。
朝一便の飛行機で行く手もあったのですが、それだと島に渡る朝のフェリーに乗れない。といって、前日夜の飛行機で入って朝早くホテルを出るというのも疲れる。そこで「サンライズ瀬戸」を使うことにした次第。

東京駅9番線。最近はコロナ禍のおかげで大井川鐵道に行くこともなかったので東京駅は久しぶりです。ちょっと勝手を忘れてしまった。(^^;
「サンライズ瀬戸」。この列車が走り始めてもうずいぶん経ちますが、私は実はこれに乗るのは初めて。
そう、最後に寝台列車に乗ったのはもう15年以上前の「北斗星」でしたね。まだ私は40代だった。(^^;

今やマトモな、いや一般向けの寝台列車はこれだけになりました。なんとも寂しいことです。

さて車内に入ってみると…。

B個室寝台シングル。
う…意外と狭いなぁ~~。

かつての「北斗星」のソロの方が居住性よかったですよね。カツカツでベッドが…。
まあ、しゃあないか。
「北斗星」の場合は通路が車両の片側に寄っていて、ベッド&個室は線路と直角に配置されていましたからゆったり腰掛けることもできたんですが、この列車は車両の中央に通路があってその両側に個室を配置しているからどうしてもこうなっちゃう。A寝台なら違うんだけど、そこまで張り込むのもね…朝6時半前には降りるんだし。(^^;

まあ細かいことを言うのはよしましょう!
久々の夜汽車の旅。発車と同時に缶ビールを開けて一人で「カンパ~イ!」。(^^;
しばし移ろう町の灯を眺めて…横浜発車を見届けてから横になりました。そう、明日は岡山下車。
あまり夜汽車に夢中になって夜更かししてもいけないから。
ビール2本の効果はテキメンで、いつのまにか夢の国へ…。
2022年5月18日(水)快晴 真鍋島 
朝5時半前に目が覚めました。ちょうど姫路を発車したところ。あと一時間で岡山。
おもむろに起床し、着替えを済ませて洗面。個室に戻れば、列車は朝の山陽路を驀進していました。

岡山6:27着。
ここで、山陽線に乗り換え。糸崎行き1707Mまで30分あります。
駅構内で軽い朝食を済ませてから乗り換えホームへ。
平日ですが通勤の流れとは逆方向ということで1707Mは比較的空いていました。これだったら車内でおにぎり食べても大丈夫だったな。(^^;
でもまだコロナ警戒期間だしね。普通列車車内での飲食は控えましょう。
40分ほどで笠岡着。港までは地下道をくぐって徒歩5分。
笠岡諸島を巡る船の乗り場は建て替えられていました。7年前に来た時は昔ながらの木造の待合室だったのですが、小ぎれいでモダンな建物に。

真鍋島までのキップを買います。キップも自動販売機になってましたね。

乗るのはこの船。フェリーではなく高速の旅客船です。ただしこの便は高速船運賃はかかりません。

今日は快晴。暑くなりそうです。

この船は19トン。あの事故を起こした知床観光船と同じ。このクラスの小型船は同トン数のものが多いですね。聞いた話ではあの事故以来、各地のこうした小型船を運航している会社は国交省の監査が入って大変だったそうです。
8:10出航。
笠岡港を出た船はしばらく川のように細長い湾口部を進み、神島大橋の下をくぐってから海に出ます。

神島外浦を出れば瀬戸内海。鏡のように穏やかな備讃瀬戸の海を白い波で切りながら船は南へ。

高島・白石島・北木島と寄港し、1時間ちょっとで真鍋島本浦に到着。ここの港は7年前と変わっていませんでしたね。

真鍋島は昔ながらの漁村の雰囲気を残した家並み風景が有名な島。「ふるさと村」と呼ばれているのはそのため。数々の映画のロケ地にもなったことでも知られています。「獄門島」が有名かな。今日はその家並みを久々にじっくり撮りたいと思います。
ちょっと歩けば…。

ナマコ壁の土蔵や、

瀬戸内ならではの黒板塀の家並み。
こんな風景が大好きな私にはこたえられない場所です♪

ただ、この日は暑かったですねぇ。先週は雨続きであまり陽射しを浴びていなかったので余計に強い日差しが暑く感じる。まあ帽子は被っていますけど。
屋根の下の猫も暑そうに…。(^^;

本浦の港から10分ほど歩くと真鍋島小中学校。昔ながらの木造校舎は映画「瀬戸内少年野球団」のロケでも使用されました。
ただ、平日は授業が行われているため校内に入っての見学や撮影はできません。

ちょっと看板が見えるこの旅館、実際に営業しているのかな?

ぶらぶら歩いている私に近づいてきた猫。そう、この島は猫も多いんですよね。

なかなか人懐こい子でした。モデルさんもしてくれて。もちろんモデル料はお支払いしましたよ。(^^;

本浦集落から海沿いに20分ほど歩くと岩坪の港に出ます。さっき乗って来た船はまず岩坪に寄港してそれから本浦に着いたのですが、今日はまず本浦集落の家並みを見たかったので岩坪では降りませんでした。

その港の脇からやはり一匹の猫が。

この子も懐っこい♪

この島では猫が群れているわけではありませんが、そこここに散在しているという感じですね。歩いているとよく出くわします。7年前もそうでしたね。

岩坪の集落の南側はちょっと急な坂道が。

その途中にはやっぱり猫。うう~、斜度がキツイ…。(^^;

坂を登り切ったお寺にも猫。きれいな三毛ちゃんでした。

その子が「こっちにおいでよ」とばかりに誘うので、後をついていくと…。

岩坪集落と瀬戸内海を見渡す墓地の高台に案内してくれました。いい眺めです。
岩坪と本浦はわずか2km弱しか離れていません。歩いても20分ほど。
しかしかつてこの二つの集落は微妙に慣習も言葉も違っていたそうです。それが何に由来しているのかは諸説あるようですが…不思議なことではあります。

岩坪から再び本浦へ。本浦の東側にも趣ある家並みが。

ただ、やはりこの島にも高齢化と過疎化の波は押し寄せてきていて空き家が多くなっているのも事実だそうです。ただ、まだ子供たちがいるのが救いですね。

家並みの日陰を歩いていたらまたひょっこりと猫が顔を出しました。

この子もなかなかのフォトジェニックで♪

私の後をついて歩いてモデルをつとめてくれました。

顔だけ見ると雄っぽいけど女の子でしたよ。(^^;
ちょっと歩くとまた一匹。

帰りの船の時間が近づいてきたので船着き場に戻ってきたら…。

黒猫さん。でも日陰にいたのでほとんどシルエット状態。まあ、暑いしね。(^^;

茶トラ君も来ました。

船が出るまでの間、この子たちとちょっと遊んで♪

13:15発の船で真鍋島を後にしました。楽しかったです。

笠島港に14:25着。山陽線で岡山に戻ります。
さてここからは…今日は宇多津に宿を取ってあります。まだ16時前なので時間的には普通列車で行っても余裕なんですが、そろそろ下校時間帯で混みそう。なら特急で行くか。
岡山~宇多津は特定特急料金500円ですからね。

さてどっちに乗るか。「南風」と「しおかぜ」。
せっかくここまで来たんだから電車の「しおかぜ」よりも気動車の「南風」がいいな♪
ということで、16:05発「南風17号」に乗ります。

宇多津までは40分足らずの短い列車旅ですがのんびり車窓を楽しんで。
瀬戸大橋を列車で渡るのはやはり7年ぶり。

宇多津着16:43。
さあ、今夜は本場の讃岐うどんをいただきましょうか♪
明日は佐柳島です。
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