Northern White ~北の絵日記~

 
 2月13日(月) 晴れ 
 
最終日です。
今日は一日好天の予報。
帰りの飛行機は釧路空港19:55発のJAL最終544便。
夕方までゆっくり撮影して、宿で夕食をとってから空港に向かうことにします。
最後の朝は定番の音羽橋へ。
今朝の気温は-15℃。寒さが戻りました。

橋の上の撮影者は、好条件にも関わらず先日ほどではありません。一応和田さんに脚立は借りましたがなくてもよかったかな。(^^;

微風。このくらいの気温と風くらいでちょうどいいかもしれませんね。
気温低すぎても風が弱すぎても光の海は見えなくなるから…。

今日、私の周りではドイツ語が多く飛び交っていました。というのがわかったのはそのうちの御一方とお話ができたから。先方は日本語がなかなか達者。私の頼りない英語より上手い。(^^;
デュッセルドルフから7名のグループで来られているそうです。ここ2年、コロナのために来られなかったとか。
たぶん以前にもお会いしたことがあるんでしょうね。私が忘れているだけで。

ちょっとスマホで撮ってみました。広角目線。
タンチョウは全然わからないけれど、風景写真としては充分です。

手前の岸のヨシもきれいに霧氷でお化粧を。

そろそろ三脚を畳もうかと思った頃、気の早いタンチョウが飛び立ちました。

宿に戻って朝食。荷物を整理し衣類を入れたバッグは宅配便で自宅へ送付。
三脚とカメラバッグは夕方まで撮影で使ったあとはTAITOに預かってもらうことに。3月にまた来ますからね。
とりあえずチェックアウトを済ませてサンクチュアリへ。
今日もそこそこの人出。やはり欧米の方が多かった。
一昨日と同じ最下段に陣取ります。

すぐ後にベンチがあるので疲れたら座れるしバッグも置けるし。最近斜面の最上段へ上がることはないですね。あそこはハッキリ言ってアマチュア・ポジションだから。
初心者の人はあそこに行きたがるけど。それとなぜか韓国の人も。(^^;
ファインダーは自分の背丈よりもはるかに高い位置。でも踏み台があります。

昨日一昨日に降った雪がサンクチュアリを覆っていました。
タンチョウも足をズボズボ埋めながらちょっと歩きにくそう。足跡の様子もそれを物語っています。

今日は北風。
この季節、一番多い風向きですが、こういう時は飛び立つ時はこっちに背を向けるように飛んでいくことが多い。

しかもなかなか羽根の形が二羽揃わない。(^^;
あちこちで起こる口ゲンカ。
いったい何を言い合っているのか…ツル語がわかれば聞いてみたいもんです。

一列に並んでいても、その中で威嚇し合っているのもいたりして。おかげで皆さんなかなか飛び立てない。
「アイツラ、何してんだ」という他のタンチョウの声が聞こえてきそうな…。

そうかと思えばひっきりなしに飛んでくる。
今日は給餌場への出入り、けっこう多かったですね。風があるわけでもないのに…。

ランディングを真正面から撮ると、こんな姿が見られることがあります。着ぐるみじゃないですよ。(^^;
お世辞にもいい格好とはいえないけれど、タンチョウの腕の骨格構造が垣間見えるようです。かなり逞しく太い腕の骨。
そう、あの大きな体を飛ばせるんですからね、細腕じゃダメですよね。

あちこちでダンスも。

座り込んでいる幼鳥。両親が心配してそばに寄ってきて。

いったん立ち上がりかけたものの、また向きを変えて座り込んで。
「何してるの、起きなさい!」
そう言われているような。

ひょっとして具合でも悪いのかな、と見ている私も心配になりましたが…。
でもどうやら単にグータラしたくて座り込んでいただけのようで。
しばらくすると渋々立ち上がって、

この後元気に跳ね回っていました。
寝坊して遅刻しそうな中学生の子供を起こしている親のような感じで見ていて微笑ましかったです。
「まったくしょ~がないヤツだな」
「困った子ねぇ」
そんな両親の声が聞こえるような。
でもこんな光景が見られるのはあとわずかです。幼鳥は独り立ちの時が迫っていますから。
時計の針が進む…サンクチュアリを後にしなければならない時間が迫ってきました。

時間を惜しむように彼らの姿を目で追って…。

さあ、そろそろ戻らなければ。

名残は尽きないけど三脚を畳みます。
次に来るのは一か月後。
もう雪も半ば融けて、地肌が見え始めていることでしょう。
鶴の里の早春賦を聴くために、また来ます。
See you next month, My white friends!

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