Northern White 〜北の絵日記〜

 
 2月3日(木) 晴れ 
 
鶴居の丘の上。雪裡川が眼下に見えます。
今朝は和田さんに頼んでここに連れて来てもらいました。
まだ陽が差し込まない川の蛇行の縁に一羽のタンチョウ。

三年前、ここからは見えなかった場所です。
いやかつては見えていたのですが木々の成長とともに川の蛇行は隠されてしまい、5年前にはほとんど見えなくなってしまっていました。
それを一昨年、鶴居村観光協会とタンチョウ愛護会のご尽力で観察者のために木々の伐採を行ってくれたのです。
しかしその矢先にコロナ禍で、この光景を地元の方以外が再び見るのはたぶんこの冬が初めてという人が多いかと…。
やがて朝日が差し込んできて木々の霧氷がピンク色に染まる…わずか15分間のシャッターチャンス。
しかし、なかなかその時間にうまくタンチョウが絵に入ってくれない。(^^;
それでもこんな絵が。

え?タンチョウがいない?
いいえ、いますよ。ここに。画面中央やや右側。上の写真をちょっと拡大しましょうか。

これならわかりますか?(^^;
もうちょっと下流側にいてくれればよかったんですけどね。木の枝のあるあたりを行ったり来たり。
でもこの写真はこんな風にトリミングしたら魅力半減ですね。風景写真でもあるから。
やっぱり二枚上の本来の画角で、思い切りB3パネルくらいに引き伸ばして飾りたい。いつか二回目の個展を開くことがあったらぜひとも…。
ここからはいつも音羽橋から見ている下流の塒も見えます。

位置関係がわかるように音羽橋を入れたカットを載せましょうか。この日も撮影者は少なかったですね。下からの撮影コンディション、今日もまずまずだったんじゃないかな。

上流の蛇行にいるタンチョウ、番なんですが相変わらず枝の出てるあたりを行ったり来たり。
なかなか二羽揃って見える場所に出て来てくれません。もうちょっと、というところでなぜかUターンして枝の陰に入ってしまいます。(^^;

しばらくしてやや上流に二羽…。

…と思ったらこれはハクチョウでした。(^^;
でもいい景色を見られましたね。まあ、満足です♪
今日はちょっと曇るかもしれないという予報。風はあまりないような。
朝食を取ってちょっと早目にサンクチュアリへ。と言っても宿を出たのは9:30過ぎ。

今日も出勤は早かったようで私が行った時にはもうかなり飛んできてました。

ランディングシーンというのは皆さん狙っているけど、彼らはなかなかスッキリした場所には下りてくれません。どうしても他のタンチョウが一緒に入ってしまう。それはそれでもう絵として割り切るしかないですね。キッチリお邪魔鶴なしで撮れたらラッキーくらいに思って。

手前に一羽ドカンと。ま、こういうのも味かと♪
ダンスはあちこちで。どうしても左右対称できれいに羽を伸ばしたシーンを撮りたいと思ってしまう人多いでしょうね。いや私もそうですけど、でもよくよく見てるとそれ以外のシーンもけっこういろんな表情が垣間見えて面白いんですよ。
今回はちょっと「夫婦の会話」シリーズで。(^^;

こんなこと言いながら踊ってる夫婦もいるんじゃないかな、と。(^^;
家族。番に幼鳥一羽。

タンチョウは一度の産卵で二個の卵を産みますが、二個とも孵って無事に育つのは三割くらい。だから「一人っ子」の方が多い。
それだけに両親の愛情を一身に受けて育つんですが、あと一ヶ月もすると悲しい子別れの季節がやってきます。この幼鳥はまだそれを知らない…。
今日は風がゆるい割には14時の給餌の後、大舞踏会になりましたね。あちらでもこちらでもダンスが。

踊りながらも他のタンチョウたちの動きが気になることもあるようで。
「そろそろ帰る?」とか旦那が奥さんに言ってそう。(^^;

タンチョウたちに動きが出てきたので私も三脚を畳んで菊池農場へ。

今日も陽が落ちる前に飛んでいってしまうのかな、と思ってましたが…。

昨日までと違って「早退」していくタンチョウは少ない。やはり風がゆるいからかな。比較的まだ暖かいしね。

風がないせいか、飛行コースもまちまち。真上に来たり、東を飛んだり西を飛んだり…。

昨日までは来なかった日没後の余韻の中。これが撮りたかった…最終日にやっと。(^^;
雲が芸をしてくれて燃えるような空になった。

「サンク、残り2羽」
スマホでサンクのライブカメラを見ていたMさんの声を聞いてカメラをしまいます。今日はいい飛翔が撮れました。
さあ、今夜は最後の晩餐です。(^^;
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