線量計には、エネルギー依存性があります。60Coや137Csで校正された線量計で、診断領域で使用される低エネルギー放射線
(50〜120kV)を測定すると10〜40%の過小評価となります。
医療被ばくの監視を行うためには、診断領域X線エネルギーで校正された線量計で測定することによって正しい線量値が測定
できます。「診断領域線量計標準センター」で相互比較を行うことで国内における各装置および撮影部位ごとにおける線量値の比
較が可能となります。
学会が運営する「診断領域線量計標準センター」で線量計の相互比較試験を行うことにより、国民の医療被ばく低減にご活用くだ
さるようお願い致します。
1.利用者は、下記の内容を診断領域線量計標準センター(以下センターとする)に事前連絡すること。
・依頼施設名・住所
・依頼者氏名・連絡先(電話番号・FAX番号・メールアドレスなど)
・当日来られる人の氏名・連絡先(電話番号・FAX番号・メールアドレスなど)
・線量計の型式
・電離箱の型式ならびに容積
・校正データの有無
・相互比較希望日(複数日:第3候補日まで)
上記を記載し、郵送・電子メールの件名に必ず、「診断領域線量計標準センター利用依頼」などと明記すること。
2.利用者は、直に線量計を搬入すること(宅急便など一切不可)。また、搬入に関る旅費・搬入費用などは、全て利用者が負担すること。
3.利用者は、センター線量計と持ち込み線量との線量相互比較作業に立ち会うこと。その際、個人線量計を持参し装着して作業を行うこと。
4.線量計は、事前に動作チェック(電池切れ、接触不良、リーク、予備照射など)を行うこと。また、電池式の場合は、予備電池を用意しておくこと。
5.線量計を校正したデータがある場合は、古いデータでも持参すること(コピー可)。
6.センター線量計と持ち込み線量計との線量比較作業は無償とすること。
7.センターは、センター線量計と持ち込み線量計との相互比較書(試験成績書)を作成し、利用者に提供すること。
8.センター利用は、各センターの事情により事前に通知することなく、延長および中断することがある。
9.センター利用に関する事項に起因または関連して生じた損害について、センターおよび日本放射線技術学会は、一切の賠償責任を負わない。
追記
・上記利用基準1〜8は、各センターの事情によりj若干変更されるため利用者は、詳細を事前に確認すること。
・利用基準は、日本放射線技術学会と各センターとの協議により改定できるものとする。
・この利用基準は、平成17年4月1日より発行する。