『ONE NIGHT AT BUDOKAN』 THE MICHAEL SCHENKER GROUP (1981)

(DISK I)
1.ARMED AND READY
2.CRY FOR THE NATIONS
3.ATTACK OF THE MAD AXEMAN
4.BUT I WANT MORE
5.VICTIM OF ILLUSION
6.INTO THE ARENA

(DISK II)
1.ON AND ON
2.NEVER TRUST A STRANGER
3.LET SLEEPING DOGS LIE
4.TALES OF MYSTERY
5.COZY POWELL DRUM SOLO
6.COURVOISIER CONCERTO
7.LOST HORIZONS
8.DOCTOR DOCTOR
9.ARE YOU READY TO ROCK



81/8/12、UFO、SCORPIONSと
2度の来日キャンセルをやったマイケルは
MSGとして日本公演初日だった武道館で
ついに日本のステージに立ちます。
当ライブ盤は当初、日本でのみ81/12に発表。
本作はかなりのオーバーダブが施されてます。
武道館は来日後にNHK−FMで放送されました。
ココではそのラジオ音源との聴き比べもしてみましょう。
愛が有るからこその分析です。では武道館へ!


オープニングSEは『地獄の黙示録』のサントラより。
実に熱狂的な歓声♪ファンはこの日を待ってたのです。
ラジオ音源も同様。被せたのでなく、本物の歓声です。
そして1。なんと曲に入る直前のMCが差し替えです。
演奏部分は変わらずか。体調不良だったコージーですが
コレを聴く分にはいつもの感じです。バンド感も上々。
バンドの勢いも感じましょう。Gソロも素晴らしいっ!
さすが全盛期のマイケル、パーフェクトなプレイなり♪


次は2。イントロのマイケルが完全に差し替えモード。
実際はウンとヨレヨレ。さすがにそのままでは無理と。
他はそのまま。厚味の有るサウンドが大変魅力的です。
コレに慣れるとアルバムテイクが超ショボく感じます。
Gソロも快調っ。ゲイリーとの合わせもスリリングっ!


更に3。2ndがリリースされたのは初来日の後です。
それはともかく、この曲のゲイリーは丸ごと差し替え。
コレで差し替え?!笑。かつ、マイケルのラストソロも
完全に差し替えです。他公演のテープを使ったかもね。
そこまでして武道館ライブと言うか?出来は良いけど。


続いて4。この曲も歌に手が入ってますな。ゲイリーが
新曲をモノに出来てなかったと。考えずに聴いてるには
良いんだけどねー。曲の良さが目一杯発揮されてます♪
マイケルも中間部が差し替え。更にはコージーの途中の
「トゥルルル、トゥルルル、トットットン」も、実際は
「タカタカ、タカタカ、タッタンタン」と半速モード笑
つまり実際は、スタジオ盤と同じ様に叩いてたのです。
ラストのマイケルもなんか違いますね。終わり方が違う
ところから判断するに、他公演を使ってる可能性大と。
今にして思えば、素直に他公演を使えば良かったかと。


今度は5。1stの曲は、それほど修正されてません。
Gソロも一部のピッキングミスを除けばそのままです。
ラストソロも、最後のキメが崩れてるのを直しただけ。
”だけ”って言うのも無理あるレベルではありますが笑


さて6っ。ポール・レイモンドのメンバー紹介は本物。
最近までゲイリーが紹介してるモノと思ってましたよ笑
んでこの曲、バッキングのBが差し替えられてます。。
マイケルはエンディングを除いてそのまま。名演です♪
いつも名演ですが、このテイクは特に素晴らしいです♪
中間部はポールのKeyが差し替え。総動員状態です爆
ミュージシャンは拘り強いだけに、”そこを直すんなら
あっちも直させてくれ!”なやり取りが有ったかなと。
何にしてもこの曲はこのテイクがベスト。超最高です♪


ではCD2。ココまでくると新曲は不安で一杯ですね爆
それが期待を裏切らずに凄し。先ずはゲイリーがサビで
ファルセットを思いっきりハズします。そのハズし方に
ビックリします笑。2度目のサビではファルセットすら
やめる始末。しょうがねぇなぁもぅ涙。プロと思えん。
マイケルのGソロも中間部、ラスト共に完全差し替え。
マイケルは調子悪いと、悲鳴の如きチョーキングを連発
する傾向がありますねえ。マイケルのチョーキングなら
何回でも聴いてたいと思うあなた、チョーキングの連発
ぐらいなら私でも出来ます爆。2ndの曲はボロボロ。


次は2。この辺はラジオ放送されてないので御安心を笑
それだけ酷かったのかもしれないけど。それはともかく
アルバムも最高の曲ですが、このライブテイクも上々♪
良いねえ。。ゲイリーを名ヴォーカリストと呼びたい笑
Gソロも最高っ!マイケルの泣き炸裂っ。感動です。。


続いて3。この曲も良い感じです。実際のライブと比較
しないで聴いてないからかもしれませんが。そうやって
考えるとブートはやはり違法。手を出してはダメよん♪
このテイクだけ聴くなら完璧♪ラストソロなんか最高!


4と5はリマスター盤から追加収録されたテイクです。
オリジナルに慣れてる身には実に新鮮。音質も快調っ!
日本スタッフが完全収録に拘った成果が伝わりますね♪
4のGソロはUFO時代を彷彿させる素晴らしいモノ!
更にコージーのソロへ!一気にテンション上がります。
前半は後に発売されたソロ作『OCTUPUSS』に収録された
「633 SQUADRON」。笑っちゃう程に楽しいです♪
後半は「1812」。虹時代からの御馴染み。興奮しましょう!


さあ終盤です。一気に最後までイっちゃいましょうっ!
先ずは6。マイケルの独壇場!本作最大の聴きどころと
言っても過言でなし。一音足りとも聴き逃すべからず!
続いて7。先ずは初っ端のチョーキング。キてるねー!
緊張感も抜群っ!名曲ならではのイントロでしょうっ!
ゲイリーの歌が始まると微妙にテンション下がるけど笑
他の4人は名演モード♪マイケルも素晴らしいの一言!
正座して聴くべし。そしてポールのKeyから8へ。。
この日、武道館に居た一万人が待ってた瞬間ですね。。
涙々のUFOナンバー。いつ聴いても感動かつ劇的っ!
ゲイリーの歌もUFOの曲は意外と違和感無いですよ!
ラストのGソロも超カッコ良しっ!素晴らしいっ!!!
アンコールは9。もうラジオと比較するのはやめよう!
恐らく多分、武道館とは別の日とだけ申しておきます。
観客との掛け合い有り。ゲイリー、盛り上げ上手いね♪
ラストは盛大にエンディング!文句無しの飛翔伝説。。


つー訳で本作、ライブ盤と呼ぶ事すら少なからず抵抗を
感じるほどの手の入れ様!武道館の音は半分有るのか?
『ONE HUNDRED IN STUDIO』が正解です笑
先にも言いましたが、後の公演は出来が良かったとかで
何より武道館が初日だった事が災いの元だった訳ですが
マイケルのアルコール中毒、コージーの風邪の体調不良
ゲイリーの超実力不足と、ファンの期待を裏切る要素を
十二分に揃えていたMSGの、来日自体が間違いだと。
んなの、NHKがよく放送したなとすら思いますよ。。
でもその辺を知らずに聴く分には良く出来た作品であり
マイケルの魅力が詰まった、素晴らしいライブ盤です♪
最強のラインナップによる、最悪のライブから生まれた
最高のライブ盤。コレぞミラクルです★完全必聴!!!


(2009/8/20)