『BACK ON THE STREETS』 GARY MOORE (1978)

1.BACK ON THE STREETS
2.DON'T BELIEVE A WORD
3.FANATICAL FASCISTS
4.FLIGHT OF THE SNOW MOOSE
5.HURRICANE
6.SONG FOR DONNA
7.WHAT WOULD YOU RATHER BEE OR A WASP
8.PARISIENNE WALKWAYS



初ソロ作です。先ずは本作より前に参加した主なアルバムを整理しましょう。

・SKID ROW 「SKID ROW」 (1970)
・SKID ROW 「34HOURS」 (1971)
・THE GARY MOORE BAND 「GRINDING STONE」 (1973)
・THIN LIZZY 「NIGHT LIFE」 (1974)
・COLOSSEUM II 「STRANGE NEW FLESH」 (1976)
・COLOSSEUM II 「ELECTRIC SAVAGE」 (1977)
・COLOSSEUM II 「WAR DANCE」 (1977)

デビューは70年。まだ18歳でした。SKID ROWには69年までフィル・ライノットが参加しており、そこから交流がスタートしてます。
74年のLIZZYでは、かの名曲「STILL IN LOVE WITH YOU」等でプレイしてます。
ジョン・ハイズマン率いるコロシアム2ではドン・エイリー(Key)、ニール・マーレイ(B)と共にします。
本作はLIZZYから怪我をしたブライアン・ロバートソンの代役を頼まれ、一時的にツアー参加した直後から作り始められてます。77年春頃です。
78年春頃にコロ2からLIZZYに移籍。本作を発表した78/12はLIZZY在籍時であり、79/4に名盤『BLACK ROSE』が発表されてます。
本作の参加メンバーはゲイリーの他にフィル・ライノット(Vo,B)、ブライアン・ダウニー(D)のLIZZY組、ドン・エイリー(Key)、ジョン・モール(B)のコロ2組、更にサイモン・フィリップス(D)も参加してるそうです。正に当時の人脈ですな。
プロデューサーは後にLIZZYも手掛ける事に成るクリス・タンガリーディスです。


1はハードナンバー。怒涛の速弾きからスタートです。
強い覇気を感じますね。サビも良い感じにキャッチー♪
アレンジもスリリング。ワウを使ったGソロもナイス♪
ゲイリーの歌はそれなり。決して上手くはないけどさ。


2はLIZZYの『JOHNNY THE FOX』収録曲の同曲。
勿論フィル作曲です。かなりテンポを落としてますね。
歌はゲイリーとフィルが分け合ってます。実にナイス♪
Gソロは思いっきりブルーズ。見事にハマってますな。
終盤は少しだけテンポアップ。もっと速くて良かった。


3もフィルの作曲。雰囲気明るいハードチューンです。
コレもLIZZY風。『BLACK ROSE』収録曲に近い感じ。
歌メロがもう一つってとこ。正直あんま面白くないな。


4は7分を超える大作。モロにコロ2した雰囲気です。
続いてフュージョンモードへ。KeyソロからGソロ。
もう圧巻としか良い様のないGソロですな。凄過ぎっ!
明らかにジェフの「SCATTERBRAIN」なんだけどさ。
終盤のGソロも凄まじいの一言です。素晴らしいっ!!


5もインスト。ジェフの「SPACE BOOGIE」風です。
サイモンが凄し!まだ二十歳ですよ。信じられません。
ゲイリーはもっと凄し!速弾き全開です。圧倒的です!
ドンとの掛け合いもあり。極めてテンション高しっ!!


6はムーディーなチューン。完全にAORしてますな。
雰囲気がとってもナイス♪ゲイリーの歌も良い感じね♪
Gソロも良い味が出てます。ちょっと尖りすぎだけど。


7はインスト。ジェフの『WIRED』収録曲に近い感じです。
つか当時に流行ってたフュージョン路線なんでしょう。
Gソロが当然の如く熱し!もうなんでも凄いって感じ。


最後の8はフィル作曲。言わずと知れた名バラードね♪
シングル盤で全英8位を記録。ゲイリーの代表曲です。
歌はフィル。曲にピッタリの声ですな。雰囲気も最高♪
Gソロは本作最大の聴きどころ!ライブ程ではないけど
スタジオテイクも十分感動的です。文句なし!名曲っ!


(2010/8/9)