第11回こだいら平和コンサートの構成と出演者の言葉

  第1部サクソフォンで奏でる愛と平和

 サクソフォン 中川 美保
 国立音楽大学及び同大学院修了。故大室勇一、石渡悠史の両氏に師事。在学中より学内外での演奏活動を始める。パリに留学し、フルモー氏に師事、現代音楽をS.ベルトーキ氏に師事。フランス国立ロマン・ビル音楽院を1等賞を得て卒業。帰国後は東京文化会館、カザルスホール、紀尾井ホールをはじめ全国各地でリサイタルや各種コンサートに出演。
 NHKFMリサイタル出演。2001年9月にはウィーン・コンツェルトハウス(シューベルトザール)にて、また2003年には東京紀尾井ホールにてピアニスト、アドリアン・コックス氏との共演でリサイタル開催。2002年より「中川美保コンサートシリーズ〜サクソフォンルネッサンス」を継続中。CDでは2001年にファーストアルバム「コムセ・サンバ」、2002年にはマキシシングル「さとうきび畑」を発表し、絶賛を博している。2003年11月にはNHK-FMr名曲リサイタル」出演。2004年東京オペラシティにて「中川美保スペシャルコンサートin夏」を開催。2005年神奈川県立音楽堂「かながわ女性会議・新春コンサート」に招かれ、「中川美保とその仲間たち」を開催、好評を博す。
 
 中川さんの言葉
 「第11回こだいら平和コンサート」おめでとうございます。今年は戦後60年という節目の年ですね。招かれて8月「広島の原水禁世界大会」で演奏する機会を得ました。これからの時代は、戦争を知らない世代の私たちが「2度と広島、長崎、そして、沖縄の悲劇をくり返さない」ために責任を果す時代だと実感しております。こだいらの地で育まれ、多くの人々に支えられた「平和コンサート」の大切さをつくづくと感じつつ、ますますのご発展をこころより祈念いたします。

 ピアノ 有森 直樹
 1965年山形県鶴岡市生れ、桐朋学園高校音楽科、桐朋学園大学、及び桐朋学園研見科に学ぶ。 1986年第55回日本音楽コンクールに優勝し、演奏活動を開始。 1987年第2回日本モーツァルトコンクール第1位、アメリカセントルイスにおいて、ウィットカ国際コンクールに人選。 1989年日本国際音楽コンクールで奨励賞を受賞。1992年チェリスト安田謙一郎氏の企画するベートーヴェン室内楽作品全曲演奏会全26回に全て出演し、好評を博す。 1999年より3年間にわたり、全日本学生音楽コンクールの審査員を務める。 2000年日本フィルハーモ二ーと共演。 2003年東京においてデビュー15周年の記念リサイタルを開催。佐藤則子、五十嵐和子、田沢恵巳子、林秀光、犬島正春の各氏に師事。現在、国立音楽大学非常勤講師。

 第2部 合唱構成「愛と祈りをこめて 地に平和を」
 
  合唱指揮 山内 廣文
 神戸市外語大学及び東京芸術大学卒業。同大学院修了。宗教音楽の独唱者として多数の演奏会に出演するほか数々の合唱団指導にあたっている。2000年より「合唱団どれみ」の指導・指揮。日本演奏家連盟会員・二期会会員。
 山内さんの言葉
 戦争を選んだ人達も皆、罪人(つみびと)です。およそ問題解決のために人を殺すことを選んだ人は罪人です。何があろうと、およそ人を殺すことで問題解決を図ろうとする人は罪人です。どんな理由をつけてもそれは言い訳に過ぎません。「あなたの右の頬を打つ者には、左の頬をも向けなさい」と、かの国の神は言われました。私達は「歌う」ということで「愛」を育み、戦いに対して「否」と言える力を蓄え、そして「否」と言える種を今年も撒き続けようと思います。

 ピアノ 田中 真理
 (こだいら平和コンサート・美術展実行委員会事務局長)

 田中さんの言葉

 家族と食事をする、みんなと歌をうたう、こんなあたり前の幸せがうばわれてゆく、それが戦争です。広島・長崎に原爆が落とされて今年は60年目の重い節目の年。父や母が昧わった苦しみ悲しみを、子どもたちには二度とくり返さないために、私達は戦争をしない国としての日本を守る義務があるのです。今、世界の状況がますます平和とかけ離れてゆくなかで、真の平和を創るために、この11回目の平和コンサートが成功するよう、共に力を合わせましょう。 

 合唱団どれみ 団長
 堀川郁子さんの言葉 
 
 「子どもたちに核兵器のない世界を」と子どもと大人が一緒に10年間うたってきた合唱団どれみ、でもその願いとは逆に、世界各地で争いが絶えず、尊い生命が奪われています。今年のどれみは、子どもたちが少なく一寸寂しいのですが、「地に平和を」をテーマに、世界のすべての人が共にひとつになれるよう、美しい世界が訪れるように、団員が心を―つに頑張って練習してきました。「U&|」は日本語と、初めて挑戦した韓国語で、愛と祈りを込めて一生懸命うたいます。