−『99・9%は仮説』の感想・書評・・−

日記から本書籍の感想・書評をUPしました。拙い所感ですが、ご一読頂ければ幸いです。

読んだ本は、『99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方』(竹内薫氏著、光文社新書発行)です。

有名な本ですよね。表題に引かれて以前から読んでみたいと思っていたのですが、やっとその時期がきました。

表題の99・9%は仮説。ということは残りの0・1%は真理。それも仮説。99・9%は仮説というのも仮説。世の中、仮説に満ちている。 学校で習っていることも仮説。仮説は覆り、新たな仮説を生む。その思考を持つことが新たな物を産み出すと理解しました。

物理が苦手(あ、言ってしまった)の私でも、理解できる書物です。

一例を挙げると、エネルギーの話が参考になりました。ニュートン力学のE=1/2mv^2の仮説を覆したアインシュタインのE=mc^2という有名な方程式。 物体は動いていなくともエネルギーを持っているという式です。速度vが入っていないということは、動くか動かないかは関係ないということです。

この仮説により、原子爆弾が作られたことは日本国にとっては皮肉なことですが、現在は原子力発電として有用なエネルギー獲得手段になっていますね。 仮に、光が連鎖反応を起こして新たな光を得ることができれば、どれ程の光エネルギーを得ることができるでしょうか。考えてみると面白いかもしれません。 ただし、地球が消滅するようなエネルギー開発だけは避けて欲しいですね。

また、日本では、初等・中等教育で科学史を教えないというのも有益な情報ですね。小学校で英語を教えるよりも、 世の中の仮説がどのような変遷を得て生まれてきたのかを教えることのほうが有益だと思います。

精神疾患の治療や薬も仮説により作られています。試行錯誤の世界ですね。決して、『ロボトミー手術』だけは受けたくないと思った次第です。



注)ロボトミー手-術Wikipedia

− 2008/07/13 written by kazkaz  −