小さな花に

垣根沿いに、小さな花が咲いていた

繋いでいる手を離して、花を採りに行こうとした
まだ、二男Jは一歳7ヶ月位だったと記憶している

「J君,お花さんとるのよそうね」
「とったら、お花さんイタイイタイって言うよ」
「とらなかったらね、お花さん、おはようって言うよ」

ある日そんな会話をしながら
長男を保育園に送っていった

すぐにではなかった

数日たったある日

突然
同じ場所まで来た時に、Jは私を見上げて言った

「あかあさん、お花さんとったらダメね」
「とったらイタイイタイって言うね」
「とらなかったら、おはようって言うね」

一歳児なのに・・・
一言一句忘れずに
全部、覚えていたんだぁ!

驚きと同時に
言っておいて良かった

しっかし・・・
うっかりしたこと言っちゃいけないなぁ

こんなにちゃんと受け止めてくれている

実は・・・
恥ずかしながら、本気で判ると思ってはいなかった

ただ、小さな優しさを教えたかった

こんな事一つで、こちらが教えられた
こんなに幼いのに
心に届いたら
ちゃんと覚えていてくれるんだって事

心に届く言葉を
キチンと使いながら生きる事

しっかりと肝に銘じた出来事でした