相模国府祭(さがみこうのまち) 神奈川県指定無形民族文化財

Konomachi Festival in Oiso Town


相模国府祭とは: 毎年5月5日、相模国の一之宮である寒川神社(寒川)、二之宮の川匂神社(二宮)、三之宮の比々田神社
            (伊勢原)、四之宮の前鳥神社(平塚)、 平塚の八幡宮(平塚)及び総社の六所神社(大磯)が大磯の斎場
           に集まり、国家安泰・五穀豊饒・諸産業の繁栄を祈念する相模の国最大の祭典。

ご由緒: 大化改新(645年)以後、地方では国々が再編成され、新たに赴任した国司は、任国に着くと先ず巡拝と称して、その
      国の有力な大社を参拝して回る制度があった。
      しかしこの国司の巡拝は大変な費用、日数・人員を要するため、これに代わって巡拝する神社の御分霊を国府近くの
      神社に合わせ祀る慣わしが起こり、これが総社の起源となった。
      そこで国司は総社に御分霊を納めて貰うために、各神社の神輿を以って国府に集まるようお願いした。これが国府祭
      の始まり。

祭典の進行:

      午前 9:30 総社御大祭 総社の六所神社にて行われる。相模の国の安泰と繁栄、国府祭の無事斉行を祈念する。
      
      午前10:00 神揃山祭   総社を除く5社の神輿は神揃山の斎場に集まる。無事の到着の奉告と国家安泰・五穀豊饒
                       を祈願。
      
      正午      古式座問答 一之宮と二之宮の間で神座を表す虎の皮の敷く位置の上座を争う問答。三之宮の宮司が
                       四之宮や八幡宮と相談して、「いずれ明年まで」と仲裁し、円満解決する。毎年この繰り返し
                       で現在に至ったとか。
                       (この拠って来る所は: その昔、相模国は相武(さがむ)と磯長(しなが)に分かれており、
                       その合併に伴い、国司が参拝する順番を決めるため、二国夫々の大きな神社(寒川神社・
                       川匂神社)の内、どちらが一番大きな神社か決めなければならなくなった。この論争の模様
                       が儀式化されて、この古式座問答の神事になった。)

      午後14:00  大矢場祭典 各神社の神輿は神揃山を発ち麓の大矢場に着き、ここに六所神社が来て、五社の神々に
                        供え物を献じる。

      午後15:40  神対面    五社の宮司は御分霊である守公神を総社に奉納する。守公神は一年間相模の守護神とし
                        て総社に祀られる。

      午後15:50  国司奉幣の儀 裁許の儀 国司(大礒町長)が各神社に捧げ物をし、巡拝する。最後に総社の宮司が五社
                         を参拝。  

相模の総社である六所神社は大磯国府の1号線沿いにある

相模の総社六所神社とその神輿

寒川神社・川匂神社・比々多神社・前鳥神社・平塚八幡社
の五神社の神輿は山車と共に、ここ馬場公園に集まる
各神社の神輿は近くの神揃山に於ける神事に向かう

各神社の神輿は場公園内のこの場所に一時的に置かれる

神揃山に集まった神輿、ここに集うのはセカンド神輿である

この場所で古式座問答が行われる。問答開始

問答の前の神事

問答の場所の清め

一之宮と二之宮の宮司が虎の皮を持って登場

先ず手前に虎の皮が置かれた

一方がその上座に虎の皮を置く

先に置いた方は、更に上座へ移動させる

後から置いた方は更に上座へ進める

どちらが上座か結論が出ず「いずれ明年まで」で終わる