灯篭坂大師




インスタ映えするということで大人気になった「濃溝(のうみぞ)の滝」に続く新たな観光地となりつつあるのが竹岡にある灯篭坂大師です。

ここは館山道の竹岡ICを下りて国道127号線を南下します。城山トンネルのすぐ脇に真っ赤な参道の入り口が目印です。以前は白色だったのですが、随分思い切ったイメチェンをしたものです。




参道に入るとまず出迎えてくるのが素掘りで雰囲気のあるこちらのトンネル。トンネルを掘った時の鑿の跡もしっかり残っています。




トンネルを抜けると、そこはトンネルだった・・・、ということでこちらが話題の灯篭坂大師のトンネルです。

とにかく天井が高い。巨大な岩の裂け目とも思えますが、きちんと人の手で掘りぬかれたものです。



現実離れした異世界の雰囲気、見上げるとその巨大さに圧倒されます。

鋸山山頂もこのような巨大な岩を人の手で掘っていった景色が展開されており、天空の城ラピュタの1シーンを見ているような印象ですが、こちらのトンネルもそれに劣らぬ迫力があります。




この2つ目のトンネルを抜けたところにあるのが灯篭坂大師です。

抜けてきたばかりの岩山の中腹に社があって、そこまで階段が続いています。




弘法大師をお祀りしている社に手を合わせました。現地にあった案内板を一部引用してみます。

(弘法大師は)弘仁11年(820年)7月27日、弟子の真済、幹海を伴い日光山に下りました。当時の東海道は伊豆から海路をとり上総の保田、金谷に上陸するのが本道でした。

大師は途中此の地をお通りになった時に岩に自画像を刻みました。大師が去った後、里人は大師の徳を慕い、ここに常夜灯を点じ、海上安全、大漁を願い大師像を礼拝し帰依しました。

これより、海、沖で漁をする舟は山上の大師の御灯明を灯台としました。里人は誰言うともなく灯篭坂大師というようになり・・・




社から眺める景色はこの通り。内房線と竹岡の町を俯瞰することができます。里海の景色は気分も良くてお勧めです。