@車検とは車の定期健康診断
車検とは国が決めた、車の強制的な定期健康診断です。この健康診断の目的は主に3つ。
1・「現在、道路を安全に走れる状態なのかどうかの診断をする為」
2・「現在、地球環境を汚染しない状態なのかどうかの診断をする為」
3・「国に税金を納める機会をつくる為と、自賠責保険無し車での事故防止の為」
この健康診断のときに、健康な数値が出ないと不合格となり、その車は道路を走る事を
禁じられてしまって、『車検が通らない=道路を走れない』という事になります。補足すると、
車検自体はあくまで現状の健康診断のみですから、故障箇所の治療や予防ではありません。
車検を受けたからこの先の車検迄『車は安全で大丈夫』という事にはなりません。(ユーザー車検)
A車検の中身
車検=健康診断ですが、その中身は「安全性」「環境」に重点がおかれています。
昔は「安全」が重要視されていましたが、最近は「環境」のウエイトが大きくなっているようです。
「安全」では「走る」「曲がる」「止まる」「交通事故防止」に重点がおかれています。
「環境」では「排気ガス」「音」が主となっております。
この2つに対し、国が定めた合格基準がありますから、項目ごとに車をチェックして、それらを
クリアしないと「検査基準に適合しない=不健康」となります。検査に合格しないということは、
車検が通らないということになり、車に乗ることが出来なくなります。
Bユーザー車検とディーラー(又は民間の指定工場や認証工場)の整備付き車検の違い
ディーラーや整備工場ではこの検査に合格させるように、お客様の車を事前に検査した後
各部を分解しての点検(定期点検)をして、必要であれば調整,給油,清掃等の整備の実施、
と同時に、下記の3つの判断をしてお客様に連絡します。
1・「検査に合格させる為に必要な整備」が有るか無いか(有る場合は見積もり後、実施のお願い)
2・「消耗部品交換等の整備のお勧め」が有るか無いか(有る場合は整備の見積もりと提案)
3・お客様からの「事前のご用命による各部点検」の結果(整備が必要であれば見積もりと提案)
そして、この3つの整備を、必要性、整備にかかる時間と料金をお客様に解り易く伝えて
お客様から了解を得たうえで実施します。そのうちの上記2は、トータル料金や時間が
お客様の予算や都合に合わなければ、お客様の判断でその整備を見送ることが出来ます。
その際、見送った整備箇所の見積書を、お客様が必要とすれば作成する事ができますが、
その際の見積もり金額が、車検時途中の上記連絡時料金と必ずしも一緒という事はありません。
ですから、車検途中の連絡時に、車検の時に行うと格安な整備や、それぞれのおおよその
交換時期による優先順位等のアドバイスができる工場が、いい工場といえるでしょう。
ちなみにユーザー車検は、上記の全てをユーザー自身が管理し行うものですので、
安く済む反面、大変面倒ですし、整備不良によるトラブルは全て自己責任となりますので、
一長一短?といえるでしょう。しかも上記に加え自賠責保険の発行や諸手続き等もユーザー
自身で行いますので大変手間がかかります。最近はユーザー車検の数が一時期よりも
大分少なくなったと聞いておりますが、一度やってみたユーザーはこりごりなのでしょう・・・。
C車検をやらずにいると・・・
車検を受けずにそのまま乗っていたりすると、当然違法となります。警察につかまった場合は
点数も大きく減点され、自賠責保険にも入っていないと更に大きく減点され免停確実です。
(車検切れ=自賠責保険切れがほとんどです。)
ちなみに自賠責保険に入っていないと(又は期限切れですと)自動車保険も使えませんので
ご注意下さい。