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2006/10/22(日)
(石鎚東稜)
お盆以来休んでいない。
欲で休まないのと違いますよ、毎月出て行くものが多いので休めないんです。
仕事の合い間にインターネットで得た山情報で半分行った気になりましたが、
やはり今の季節にしかない紅葉を生で見ることにする。
資金繰り大変な折「行くなら質素にして稼ぎを使うな」と調理人からお達しがありますので、
リッター70キロ走る50ccバイクをチョイスします。
(えっへん)これでも30歳の頃にはナナハン2台250スクーターなど計5台アホルダーしてました。
そのナナハンで全国制覇し何度もの北海道は特にお気に入りでした。(えっへん終り)
そんなんで山遭難時や四輪からよく識別できるように、「なんですかこの格好」チョイワル派手おやじ汚いカラーに染まる。
ガソリンスタンドではギャルレディー給油員に「かわいい〜」と評価いただきます。
21(土)22:00それでは出発ゴゴー。
コトコトビービーヒューヒューゴツンゴツン、車と違い自然と一体感あるオープンカー。
着込んでいても寒いんです。
途中温度掲示版は12度ですが、これから朝方にかけてどんどん下がるし、
しかも標高が上がっていくと0.6度/100m下がっていく。
それに風速1mで1度体感温度も下がっていくので法定速度の30キロで走ると-8度。
早く行こうとスピードアップすると真冬の風だ。
それと道路左端は荒れててハンドルを何度も取られこけそうになる。
横を平気で80ぐらい出している深夜大型トラックが抜いていく。
この気持ち悪い状態が7〜8時間以上続くんですから、時間があれば徒歩がまし。
車で高速利用ならもっともっと速くて楽。
でも私は逆境が好きなんです。
自宅徳島市からR192西進3.5時間かかって愛媛県突入。
更に2.5時間かかって04:00西条市内、ここまで133キロ。
とってもいい仮眠場所があったのでお借りする。
ここから59キロ山道先が登山口の土小屋だ。
うつらうつらするだけで07:00に行動を起こし給油をとGS行くが開いてない。
結局20キロほど探しまわりやっと満タン。
R194に入り長い新寒風山トンネル(5432mと覚えやすい)出口でvターンし瓶ヶ森林道に入る。
途中寒風山登山口からうっかり直進して旧寒風山トンネルに入って道間違う(帰りはこちらを通る)。
旧寒風山トンネル手前左折道が見えてませんでした。
性格がトンネルのように暗いのか穴が好きなのか吸い込まれてしまったようです。
道幅は狭いが舗装してある林道なので紅葉の季節ということで車が多い。
やがて山肌をキーで引っかいたような白ガードレールでアクセントのついた本日一番の景色が現れ、
あそこを通ると思うとホンダスーパーカブもワクワクしている。
しかしこいつ急坂には滅法弱い。
一速にしてもゼイゼイ言っている。
私と同じだ。
その先から石鎚全貌が見える。
手前から南尖峰1982m(天狗岳と同じ標高)、天狗岳1982m、弥山1974mだ。
しばらく下りゲートを越えてしばらくで満車状態の土小屋登山口。
10:45早速出発。
ちょっと雲行きが怪しくなってきたが、1時間ほど快適なハイキングコースを行くと休憩所がある。
東稜コース案内はないが、ここを左折してすぐ尾根登りに入る。
景色を楽しみ好物エネルギー補給する。
踏み跡もしっかりしており急だが誰でもいけるじゃんと楽天気分。
しかし矢筈岩あたりから様相が一変した。
切り立った尾根「かにの横ばい」からの状況です。
3ヶ所で固まってしまい震えました。
まずカニの横ばい。
なんですか急斜面岩石に足幅ほどしか確保できず足元下が200mの奈落の底なのにロープも鎖もない。
それが10メートルぐらい続くのが100メートルに感じました。
しかも最後に足乗せた大きな石は浮いていた。
その次と次の2ヶ所。
大阪城の城壁のような大きな石一枚、どこをどうやって登るんですか。
よ〜く見ると、靴で汚れた跡が付いている。
すべり落ちた人かなとゾーとしてやめることにするも、戻りにまたカニ横だ。
行くも地獄、戻るも地獄。
それなら進むしかない。
かすかな手掛かり足掛かりを見つけ指先に力集中のハンドフットパワー全開。
この後の稜線は極細尾根ながら2車線に見えました。
クマより恐いカニとオオサカジョウヘキと覚えましょう。
初心者の高所症の人はロープで確保してあげると言われても辞退しませう^^;。
13:33南尖峰(なんせんぽう)、ちょっと前までは10m低かったが正確測量で天狗岳と同標高になった。
13:50天狗岳(てんぐだけ)、ここで有名なエントツ山さん御一行と偶然遭遇する。
14:02弥山(みせん)、神社もロッジもある一般的な石鎚頂上。
危ない東稜コースを避ける一般人は土小屋登山口からも成就社口からも弥山を目指す。
その後各峰を目指すかは現認する本人次第。
頂上ロッジであめゆ休憩後、エントツ山さんたちとその一般登山道を下り土小屋へ。
単独登山では味わえないいろいろな話題を楽しみました。
「人生いってこい」(つまり一生では+-ゼロ)と無の話ほかたくさん。
さすが霊地石鎚にピッタリだ。
16:10土小屋
23:00雨中192キロ一気に突っ走り帰宅、冷え切った身体を長湯風呂で癒して爆睡。
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